
授業の全体像:どんな人が学ぶ? 何を学ぶ?
この授業の学び手の学生の多くは,広島大学 教育学部第一類(初等教育教員養成課程)の1年生たちです(授業には実際には他学科の学生や院生も入っています)。2023年は約70人のクラスです。
教育学部1年生の前期の授業ということもあり,「外国人児童生徒教育」そのものの理解とともに,「外国人児童生徒のことを〈通して〉,子どもの理解のありかた,授業のありかた,学校づくりのありかた,地域連携のありかた,教師の成長のありかたといった教育の全体像を摑んでいく」ということを一つの目的としています。
授業は全体として4つのユニットに分かれています。
- ユニット1 外国人児童生徒教育の現状と課題を知る
- ユニット2 子どもたちの人生から支援の可能性を考える
- ユニット3 外国人児童生徒教育における授業の方法を知る
- ユニット4 多様な子どもたちが共に学ぶ場を創造する
ユニット1 概要を知る
第1回 4月10日 オリエンテーション―なぜ学校の先生として「外国人児童生徒」のことを学ぶのか?
第一類初等教員養成の大学1年生の最初の授業(色々な類からの院生もきていました)。外国人児童生徒教育そのものを考えるだけではなく,これ自体が最初の学期の中の数少ない教育系の授業なこと。また,内容は子ども理解から授業,学校づくりと,教育全体について考えることができるトピックであることから,教職の入門のような視点も入れています。
授業では
- タスク1 「教育入門書本のイラスト」から考える,日本の教育
- タスク2 「この子どもたち」の多様な呼称。なぜそんなにたくさんの呼び名があるのか? どれで呼ぶべきか?
- タスク3 「外国人児童生徒」と見なすことでこぼれ落ちるものは何か? 私たちはなぜこのテーマを学ぶのか?
ということを中心にしながら,「外国人児童生徒」ってそもそも誰を指しているのかを考えました。
世の中で(また専門分野の中でさえも!)はわりと「外国人児童生徒教育=外国人の子ども〈に対する〉教育=日本語教育」という図式になりがちです。
これをほぐしながら,初等教員養成課程の学生たちの将来像としても,「クラス担任,教科担任の教員」としても考えなければいけないこと,多様な人の存在をふまえて全体をインクルーシブしていく教育とはどのような視点を持つべきかを考える授業という目的を共有しました。
第2回 4月10日 オリエンテーション―なぜ学校の先生として「外国人児童生徒」のことを学ぶのか?
第3回 4/17 外国人児童生徒教育の現状と課題を知る③ 子どもたちはどのような歴史的背景,社会的背景をもってここにいるのか?
著作の関係から,こちらはアップロードをしません。
第4回 4/20 子どもたちの人生から支援の可能性を考える① 子どもたちの人生とことばの習得,社会とのかかわりはどのようになっているのか?
著作の関係から,こちらはアップロードしません。