2022年度春学期卒論ゼミ ゼミ日誌

2022春学期のゼミ日誌

2022年度春学期は,研究室学生の人数が多いことと,関心が多様な学生たちになりました。
それで,緩やかに「国語教育学・教育学中心コース」と「日本語教育学・多様性教育学中心コース」のどちらかをゼミ内で選択できるようにして,互いが互いに交差しながら学習を積み重ねていきます。

2022年7月7日(木)4限
国語教育学・教育学&日本語教育・多様性教育学: 3年生の文献購読まとめ

✎やったこと
①3年:8/4の共有の準備
②4年:個人作業

✎感想
各グループで、ここまで読んできた文献についてまとめる活動でした。 キー概念や、それにもとづいた実践について、これまで3回にわけ分担してきたものを、あらためて全体を通して整理を進めることができたと思います。 今後は8月4日に向けて、自分の研究関心にどう繋がっていくかを考えて、言語化していきたいです。 by🍎

3回に分けて読み進め,ピックアップ的なところもありましたが,本当によく頑張ったと思います。それぞれで共有してきたこともあって,互いの関係性の視点も見える部分もでてきましたね。次は日本語教育コースの合同ゼミであること,その後はしばらくテスト&レポート集中の期間にして,まとめて8月4日におこなうことになりました。最後が楽しみです。

2022年6月30日(木)4限
国語教育学・教育学&日本語教育・多様性教育学: 3年生の文献購読3

✎やったこと
①文献の読み合わせ③
②卒論等に向けて個人作業(4年)

✎感想
各グループでの最後の読み合わせでした。 「コリエンテ」「包摂と再包摂」「真正」「あたりまえの価値」など、気になるキーワードがたくさんありました。今後のまとめが楽しみです。 by㊗️

3年生はしばらくグループでの読み合わせが続きますが,何より,あれだけのディスカッションをしっかりできるということがすばらしい!

2022年6月24日(金)1限☀️
国語教育学・教育学

✎やったこと
①3年生:文献の読み合わせpart3(3年)
②4年性:研究の方法やまとめていき方を考える
③卒論の個人作業

✎感想
は吃音をもつ人との対話から、国語科教育との関係性や吃音の人がどのように今に至っているのかについてを見出す研究をしようとしている。私自身の背景も踏まえると、かなり主観的な語りを研究することになるため、対話からキーワードを見出し、コード化し、タイプや構造をみていきながら、最終的にそれを自分自身の視点からも捉え直す、という流れで研究するのが合っているのだと分かった。今まで、どのようにまとめていくのかがぼんやりしていたので、今日でかなりイメージが湧いて良かった。他の4年生も研究の方法についてなんとなくイメージが持てているような感じがした。 教採組はあと1〜2週間で本番!3年生も数週間後に学期末に入りますね!暑くなってきていますが、体調に気をつけて頑張りましょう🙋‍♀️ (文責:🌿)

4年生は進み方も違っているものですが,「データをまとめる」ということに入ってくる人もでてきました。インタビューのまとめ方,これが全てではないですし,厳密にはいろいろな方法がありますが,まずはざっくりと知っていくことが大事かなと思います。

2022年6月16日(木)4限🌥
国語教育学・教育学&日本語教育・多様性教育学: 3年生の文献購読2

✎やったこと
①文献の読み合わせPart2(3年)
②グループごと読み合わせ→隣のグループに進捗報告
③卒論等に向けて個人作業(4年)

✎感想
私は『インクルーシブな国語科教育入門』を読んでいて、著者がその中核に踏み込んでいく章が今回の中心でした。「国語」という語が持つ力について自覚的になること、その力が与える様々な影響について、時に批判的に検討することが必要だと感じました。またそれは、「国語」という語に限らず、教師が発することば全てに通ずる話かもしれません。 進捗報告を聞いた隣のグループは、トランスランゲージングに関する外国文献を読んでいたようです。複雑な言語環境の中で、言語パフォーマンスをどのように評価するかなど、私たちの話とどこかで通ずるようなテーマであると感じました。 6月は毎年なんやかんやで疲れが溜まりがちであまり好かないのですが頑張っていきましょう。🌈 (文責:l2)

それぞれの本は違っているのだけど,どこかで共通することが結構多くて,それは,筆者の個性の背後にある視点や学術的背景が共通しているからなのでしょうね。

2022年6月10日(金)1限🌞
国語教育学・教育学:3年生の文献購読(国語)

✎やったこと
①教育実習報告
②4年生:卒論進める
③3年生:HRTERA共有

✎感想
今日3年生はHRTERAのSIGNIFICANT LITERACY RESEARCH INFORMING ENGLISH LANGUAGE ARTS INSTRUCTION (読むこと指導)とI KNOW I CAN TEACHER SELF-EFFICACY IN THE ENGLISH LANGUAGE ARTS CLASSROOM(教師の自己効力感と書くことの関係)についての章の内容を共有して頂き、みんなで考えました。 英語を直訳した違和感のある日本語に悩まされながらも、文化的背景と関連させた読むことってどういうこと?自己効力感と自己肯定感ってどう違うの?と内容面を掘り下げて考えたり、日本と比較して考えを深めたりして、英語の文献から新たな視点や気づきを得られました! とても面白かったので、後半の発表が楽しみです。 (saku.)

翻訳機の向上で,英語の文献に簡単にアクセスできるようになったのはとても大きいなと思います。一旦外の文脈に出てから自分たちの世界を見つめ直せると,いろいろなものが見えてきますね。

2022年6月2日(木)4限
国語教育学・教育学&日本語教育・多様性教育学: 3年生の文献購読

✎やったこと
①各々が選んだ本について担当者から紹介
②〃 議論
③他の本の争点を紹介し合う

✎感想
私は、マイノリティデザインについて学びました。マイノリティという考えは、出来ないものを欠点として考えるのではなく、生かすものとして捉えることで新しい価値が見えてくるというものです。議論になったのは、マイノリティにもライトなマイノリティとヘビーなマイノリティがあるということ、そしてそれを同一視してもいいのかということです。 マイノリティデザインの考え方は非常に興味深く、新しい視点をくれるものでしたが、障害と出来ないことをマイノリティというひとつの単語としてくくることが適切か凄く悩みました。 他の本も非常に興味深いものが多かったので、これからどんどん展開される論が楽しみです! 異文化間教育と研究室の発表が被って少し大変でしたがいい経験でした笑(3年・7⃣)

4つの本を関心に合わせて同時に読み進めていく時間になりました。まだ1回目でしたが,今後の深まりが楽しみです。発表が重なってきましたね。。。

2022年5月27日(金)1限 土砂降り//☂️//
国語教育学・教育学&3年生の文献選書

✎やったこと
①今後の金1ゼミの使い方
②PCOT講座
③3年生担当決め
4年生卒論個人相談? 文献の探し方について 各分野の主要な文献についての紹介

✎感想
PCOTを使うためにパソコンの掃除をしなければならないと強く感じました。データの整理をします。
今回は3年生がメインでした。文献の、どの章にそれぞれ興味があるかということ「これ面白そう〜」とか「これやりたい〜」という風に話し合って、どの章を担当するかということを決めました。それぞれの章は大体概要と本論に2分割できるので、再来週前半、その次に後半、そして木4ゼミで共有という形式になりました。
英語の文献を読むのが受験ぶりで緊張しますが、文明の利器を活用してがんばります💪 (家を出た時は小雨だったのですが、小金井に着くと傘が折れる程の強風かつ大雨で非常に驚きました。傘が機能しなかったためそのまま走ったらびしょびしょになった上にご飯を水溜まりに落としました。悲しかったです。)(3年・⛄️)

4年生が応用実習にでかけ,3年生のターンになりましたね。文献はどれも歯ごたえあるけど面白そう! たのしみです。ごはん。。

2022年5月19日(木)4限🌞
国語教育学・教育学&日本語教育・多様性教育学いっしょに

✎やったこと
①論文の探し方について 各分野の主要な文献についての紹介
②春学期読んでいく文献選び(3年)
原田大介(2022)『インクルーシブな国語科教育入門─マジョリティを前提につくられたカリキュラム・授業方法を問いなおす』明治図書
Garcia, O., Johnson, S. I., Seltzer, K. (2017). The Translanguaging Classroom: Leverging Student Bilingualism for Learning. Calson.
澤田智洋(2021)『マイノリティデザイン─弱さを生かせる社会をつくろう』ライツ社
古田雄一(2021)『現代アメリカ貧困地域の市民性教育改革─教室・学校・地域の連関の創造』東信堂.
③担当の割り振り

✎感想
今まで名前も知らなかった雑誌、文献がいっぱいあってわくわくしました。CiNiiとJ-Stage以外使ったことないのですが、他の検索方法もうまく使えるようになりたいです
先生が持ってきてくださった文献ぜんぶ面白そうだなって思いました。7月に他のグループの人の話を聞くのが楽しみだし、自分も頑張って読むぞ読むぞってなりました。✌️(3年・I2)

*重厚なものからライトなもの,和書から洋書まであるけれど,関心や難易度も含めていろいろな視点がおりまざりますように。とはいえ3年生であって大学院生ではないし,はじめての専門書という人だっている。どうなることかだけれども,意欲とやる気と元気さを信じてみたいです。
4年生も忙しい中関わってくれてとてもとてもありがとう。

2022年5月13日(金)1限☔️
国語教育学・教育学: 4年生の研究方法の方針の検討2

✎やったこと
4年生の発表(4人)
調査の対象とする日本語学習者がどのような言語環境で、どのように言語習得をしたかに着目してみる
文献をどのような視点で分析していくかを検討
自主ゼミに参加した人を調査の対象とする上で、具体的にどのような人にインタビューするのかを検討
インタビューする際の、同意等の手続きについて

✎感想

今日は発表担当でした。研究方針でずっと行き詰まっていて、行き道は足取りも重かったのですが、先生からの助言と話し合いでかなり道が開けました😆今日来て本当によかったです‼️金曜1限はヘトヘトですが、得られるものも多いと思いますので、がんばっていきましょう😠日曜の合同ゼミも、ドキドキですが楽しみましょう👊👊👊(4年・38)

*5月15日の次の日は,横国大石田ゼミとの合同でした。外からのコメントが力になるのもふくめて,それぞれの方向を磨いていけますように。

2022年5月6日(金)1限🌞
国語教育学・教育学: 4年生の研究方法の方針の検討1

✎やったこと
学校にはどのような「書く」場面があるか、実際に指導をすること、またその方法を取り上げるのか(実践的アプローチ)、現状を分析しそこから示唆を得ることを目的とするのか(分析的アプローチ)を検討する。
研究の対象をどのようにラベル付けするか(対象をどう見るかにも関わる)を検討する。
研究の対象を研究者の外ではなく内に見出し当事者として研究するという手法を検討する

✎感想
まだ朝は涼しく過ごしやすい気候でした。

発表者の4年生がそれぞれの研究概要を話した後、先生からのコメントがあり、それを受けて学年関係なくグループに分かれ話し合いを行いました。
先生が話す時間を抑えるために今回から学生が司会をすることになりましたが、もう少し慣れが必要かもしれません。(4年・ギガンチウム)

*4年生の研究の方法は,忙しい現状と状況を加味しながらできることが何かをしっかり考えていくしかないですね。その中で研究方法論を知りながら,進めていきましょうね。

2022年4月21日(木)4限☁️
国語教育学・教育学&日本語教育・多様性教育学いっしょに: 研究と関心の地図を作る

✎やったこと
自己紹介
4年生は発表に向けて個人作業
3年生は曼荼羅マップを作ってみる
作ってみた曼荼羅マップを回し読みしてコメントをする

✎感想
前回寒かった教室も人数が増えたせいか少し温かくて安心

4年生は個人作業ゾーンに移動しても色んな人と会話をしながら作業を進められていて「とってもゼミっぽい!」と感動。授業とはまた違った良さがあります。

3年生は研究と関心の地図作りとして曼荼羅マップ(大谷翔平選手が作っていたことで有名なマスに記入するやつ)を作成。自分の脳みそを分解して整理しているようでした。寄せられたコメントも併せてこれからの研究の地図となっていきそうです。(3年・やし)

*曼荼羅マップを大谷翔平選手がつくっていることを知らず,家に帰って奥様に聞いたら,「なんで知らんの!?」と目をむいて驚かれました。
いずれにしても,よく「研究テーマを絞る」というけれども,「絞る」という比喩よりもほんとうは「ふくらましていくこと」「種から芽を吹かせて葉を茂らすこと」のほうが大切になることが多くあるなと思う最近です。


2022年4月15日(金)1限☔️
国語教育学・教育学中心コース 顔合わせ

⭐️やったこと⭐️
・自己紹介(学年・名前・春休みに何をしたか・興味のある分野/研究内容)
・今後の予定確認
・4年生の5/6,5/13の発表メンバー決め
発表までに、レジュメの「研究の方法」を具体的に考えておく!
(インタビューをするなら、「どのような人に」「どのようなことを聞く」のかまで)

⭐️感想⭐️
○半分のメンバーで10人となると、今年は本当に大所帯なんだなぁと改めて感じました!全員で顔合わせるの緊張しそうです

○3年生が読む物の方針としてひとまず定まった「HRTELA」、なんだかとても難しそう……

○実習→教採/就活→実習→卒論提出と、忙しい一年になりそう。4年生が忙しいって本当だったんだなぁ、あぁもう4年生になってしまったんだなぁと実感。(4年・ち)

*HRTERA: “Handbook of Research on Teaching the English Language Arts”(2017, Routledge)は,英語圏の『国語教育研究ハンドブック』です。リンクにある目次のように,移民の多い国の国語は,その前提として「多様な学習者に対する国語教育」の研究の領域が広く見られます。
「なんだかとても難しそう……」なはは。たしかに,数年前だったらそうかもしれないですね。英語文献ですが,DeepLなど日本語への翻訳精度はここ数年段違いで良くなってきているので,目線を広げるために,共同でゆっくり,目次の分析,どれか1つを選んで内容を知り,日本の国語教育と異同を探る,日本の文脈に起きかけて考えてみる――を無理ない範囲で行う予定です。