おねがい 本ページで公開している資料は、大学授業で使用したスライドです。授業・研修・学習の参考としてご覧ください。制度、統計、用語等については公開後に変更される可能性があります。論文・報告書等で使用する場合は、原典や最新の公的資料もあわせて確認してください。転載・再配布はご遠慮ください
- 教育学部1年生の前期の授業。「外国人児童生徒教育」そのものの理解とともに,「外国人児童生徒のことを〈通して〉,子どもの理解のありかた,授業のありかた,学校づくりのありかた,地域連携のありかた,教師の成長のありかたといった教育の全体像を摑んでいく」ということ。
- 「学校カリキュラム」の視点から外国につながる子どもたちの教育を見とおす目を持つこと。
- 教育学部1年生の前期の授業ということもあり,「外国人児童生徒教育」そのものの理解とともに,「外国人児童生徒のことを〈通して〉,子どもの理解のありかた,授業のありかた,学校づくりのありかた,地域連携のありかた,教師の成長のありかたといった教育の全体像を摑んでいく」ということ。
- ユニット1 現状と課題を知る:「外国人に対する語学教育」ではないということ
- ユニット2 外国人児童生徒もいる学校・教室の場で子どもたちを育てる方法を知る:カリキュラムと方法
- ユニット3 4つのアプローチを使って,学校の取り組みを分析する
この授業の学び手の学生の多くは,広島大学 教育学部第一類(初等教育教員養成課程)の1年生たちです(授業には実際には他学科の学生や院生も入っています)。2026年は約120人のクラスです。
このページの全体マップ
単元1 全体の枠組み:「多数者の教育」から「多様性の教育」へ
| 1 | 導入:「外国人児童生徒」とは誰を指すのか? | 公開 |
| 2 | 学校:「外国人児童生徒」を学校で、誰が、どのように支えるのか? | 公開 |
| 3 | 社会:「外国人/日本人」とは何か? 社会としてどうあればいいのか? | 公開 |
単元2 外国人児童生徒を学校で育てる4つのアプローチ
| 4 | 日本語アプローチ①:日本語をどのように教えるか? | 公開 |
| 5 | 日本語アプローチ②:「アカデミックな言語」とは? どのように教えるか? | 公開 |
| 6 | 日本語アプローチ③:教科と日本語をどのようにつなげるか? | 公開 |
| 7 | 日本語アプローチ④:「言語」「学力」をどう捉えるか? 教育の目的とは? | 公開 |
| 8 | 多言語・多文化アプローチ①:バイリンガルとは何か? その可能性は? | 公開 |
| 9 | 多言語・多文化アプローチ②:複数の言語をどう使って教え/学ぶのか? | 公開 |
| 10 | 学校全体アプローチ:学校全体でどう取り組むか? 何が変わるのか? | 公開 |
| 11 | 学校外連携アプローチ:学校外の多様な組織との連携、どうつなげるか? | 公開 |
単元3 事例分析で「支援」から「カリキュラム」へ視点を変える
| 12 | 事例分析①:子どもの経験を学びにするプロセスを教育実践史で読み解く | 公開 |
| 13 | 事例分析②:少数散在地域で、アプローチ①~④はどうつなげられるか? | 公開 |
| 14 | まとめ | 公開なし |
単元1 全体の枠組み:「多数者の教育」から「多様性の教育」へ
単元1では、「外国人児童生徒」とは誰を指すのか、学校では誰がどのように支えるのか、
そして「外国人/日本人」という境界を社会の側からどう考えるのかを扱います。
子どもを制度上の分類や呼称だけで捉えず、学校や社会の側にある前提を問い直すことから始めます。
第1回 導入:「外国人児童生徒」とは誰を指すのか?
概要
外国につながる子どもたちの教育を、支援・ケアだけでなく、学力形成、社会参加、社会形成の主体者の育成と結びつけて考える導入回。
この回で考える問い
- 「外国人児童生徒」とは誰を指すのか
- 子どもをどう呼ぶかによって、教育課題の見え方はどう変わるか
- 教師の専門性は「教えること」と「支えること」をどう結ぶのか
スライド
TA通信 mångata(モーンガータ)第1号(画像クリックで拡大します)
随所に挟まれるTA通信 “mångata” は、授業後にTAが作成した隔回発行のふりかえり通信です。
各回の授業内容をTAの視点から振り返り、学生のコメントやミニコラムを通して、
授業で生まれた問いや学びをもう一度たどれるようにしています。
第2回 学校:「外国人児童生徒」を学校で、誰が、どのように支えるのか?
概要
この回では、外国人児童生徒の教育を「日本語指導担当者だけの仕事」としてではなく、学校全体で取り組む教育課題として考えます。言語面の保障、在籍学級と日本語指導教室の連携、学校適応、居場所づくり、保護者対応、進路情報の保障など、子どもを支える課題は多岐にわたります。
そのため、学級担任、教科担任、日本語指導担当者、管理職、養護教諭、学校外の支援者などが、どのように役割をもち、つながるのかを考えます。
この回で考える問い
- 外国人児童生徒を支える教育課題には、どのようなものがあるのか?
- その課題は、誰が担うものなのか?
- 担任、日本語指導担当者、管理職、学校外の支援者は、どのように連携できるのか?
- 支援を「分担」することと、子どもの学びを「つなぐ」ことはどう違うのか?
スライド
第3回 社会:「外国人/日本人」とは何か? 社会としてどうあればいいのか?
概要
この回では、「外国人/日本人」という境界が何によってつくられるのかを考えます。
国籍、出生地、言語、文化、血縁、自己認識、社会参加など、ある人をコミュニティの一員として見る条件は
一つではありません。子どもたちを「外国人」として固定的に捉えるのではなく、
社会の側がどのような基準やまなざしで人を受け入れたり、線を引いたりしているのかを問い直します。
この回で考える問い
- 「外国人/日本人」の境界は、何によって決まるのか?
- 国籍があれば、その社会の一員だと言えるのか?
- 言語、文化、見た目、血縁、自己認識は、人を判断する基準になりうるのか?
- 外国につながる子どもが、学校や社会の一員として生きていくために、受け入れる側には何が問われるのか?
スライド
TA通信 mångata(モーンガータ)第2号(画像クリックで拡大します)
単元2 外国人児童生徒を学校で育てる4つのアプローチ
第4回 日本語アプローチ①:日本語をどのように教えるか?
概要
この回では、外国人児童生徒への日本語指導を、学校生活や教科学習への参加と結びつけて考えます。
初期指導、文法・語彙、読み書き、教科と日本語の統合学習を、順番に進む段階としてではなく、
子どもの状況に応じて組み合わせるカリキュラムとして捉えます。
この回で考える問い
- 日本語を教えるとは、何を教えることなのか?
- 日本語の知識や技能と、学校生活・教科学習への参加はどう関係するのか?
- 初期指導、文法・語彙、読み書き、教科と日本語をどのように組み合わせるのか?
- 日本語指導は、日本語指導教室だけで完結するものなのか?
スライド
第5回 日本語アプローチ②:「アカデミックな言語」とは? どのように教えるか?
概要
この回では、日常会話ができることと、教科の学習に参加できることの違いを考えます。
生活の中で使う言語と、授業や学習で求められるアカデミックな言語の違いを手がかりに、
なぜ教科の学びへの参加には時間がかかるのか、どのような支援が必要なのかを検討します。
この回で考える問い
- 友だちや先生と話せることと、教科を学べることは同じなのか?
- アカデミックな言語とは、どのような言語の力なのか?
- 教科の授業には、どのような言語的な難しさが含まれているのか?
- 子どもが教科の学びに参加するために、教師はどのような手がかりをつくれるのか?
TA通信 mångata(モーンガータ)第3号(画像クリックで拡大します)
第6回 日本語アプローチ③:教科と日本語をどのようにつなげるか?
概要
この回では、教科を学びながら日本語を学び、日本語を学びながら教科に参加する授業づくりを考えます。
「ことばに頼り切らないやり取り」「教科を学びつつ日本語にも気づくこと」
「見通しを持った学び」「安心して参加できる場」を手がかりに、教科と日本語の統合授業を捉えます。
この回で考える問い
- 教科の内容と日本語の学びは、どのようにつなげられるのか?
- 子どもがことばだけに頼らず学びに参加するには、どのような支援が必要か?
- 教師は、発問・教材・活動を通して、どのように見通しや安心をつくるのか?
- 「学習言語ができてから授業に参加する」のではなく、「授業に参加しながら学習言語を育てる」とはどういうことか?
スライド
第7回 日本語アプローチ④:「言語」「学力」をどう捉えるか? 教育の目的とは?
概要
この回では、日本語指導を支える言語観と学力論そのものを問い直します。
言葉を語彙・文法・文型などの「形」として捉えるのか、場や相手や目的に応じて働く「機能」として捉えるのか。
また、教育の目的を能力の獲得として見るのか、人格の形成として見るのかを考えます。
この回で考える問い
- 私たちは、言葉の何を重視して教えようとしているのか?
- 正確な語彙や文型を身につけることと、子どもなりの言葉を育てることはどう関係するのか?
- 「生活言語」と「学習言語」は、本当に分けて考えられるのか?
- 日本語指導を通して、子どもにどのような学力や自己形成を保障しようとしているのか?
スライド
TA通信 mångata(モーンガータ)第4号(画像クリックで拡大します)
第8回 多言語・多文化アプローチ①:能力としての多言語・多文化
概要
この回では、複数の言語に関わることを、単なる困難ではなく、子どもの学びや認知を支える力として捉えます。
日本語と母語を切り離されたものとして見るのではなく、子どもの中でつながり合う言語資源として考えます。
母語を活かした学習参加が、教科理解や自己表現をどのように支えるのかを検討します。
この回で考える問い
- 複数の言語をもつことは、子どもの学びにとってどのような力になるのか?
- 日本語と母語は、子どもの中でどのようにつながっているのか?
- 母語を使うことで、教科の理解や学習参加はどのように変わるのか?
- 学校で母語や複数言語を活かすためには、どのような支えが必要なのか?
第9回 多言語・多文化アプローチ②:価値としての多言語・多文化
概要
この回では、多言語・多文化を、子どもがもつ能力だけでなく、学校や社会がどう価値づけるかという問題として考えます。
複数の言語を尊重することは、子どもの自信、肯定感、アイデンティティ、学力保障に関わります。
多様な言語が教室で使われることを、どのように「当たり前」にしていくかを検討します。
この回で考える問い
- 社会や学校は、言語と言語の関係をどのように捉えているのか?
- 母語や複数言語が大切にされることは、子どもの自己形成にどう関わるのか?
- 日本語で表現できないことを、学力がないこととして見てしまっていないか?
- 教室で日本語以外のことばを使いやすくするには、何が必要なのか?
TA通信 mångata(モーンガータ)第5号(画像クリックで拡大します)
第10回 学校全体アプローチ:学校全体で価値をつくりなおす方法と視点
概要
この回では、外国人児童生徒教育を、個別の支援ではなく学校全体の文化や仕組みを変える営みとして考えます。
子どもの声や学びを可視化し、その価値を学校全体で共有することが、承認やエンパワメントにつながります。
学校の「普通」そのものを問い直し、多様性を力にする学校づくりの視点を扱います。
この回で考える問い
- 外国につながる子どもの声や学びは、学校の中でどのように可視化されるのか?
- 可視化された実践は、学校全体の価値の共有や承認にどうつながるのか?
- 学校の「普通」は、どのように変わっていくのか?
- 公正な学校づくりとは、資源を配ることだけでなく、何を変えることなのか?
第11回 学校外連携アプローチ:学校と学校外は何を、何で、何のためにつなぐのか?
概要
この回では、学校と地域の支援団体、NPO、教育文化施設などがつながることで、子どもの周りに何が生まれるのかを考えます。
学校外の場は、子どもにとって安心できる居場所や、教師以外の教育的な大人と出会う場にもなります。
学校だけで抱え込まず、学びの場・人・方法・変化のきっかけを増やす連携のあり方を検討します。
この回で考える問い
- 学校外の場とつながることで、子どもの育つ場はどのように増えるのか?
- 教師以外の大人や支援者との関わりは、子どもに何をもたらすのか?
- 学校外の教材、ICT、支援の仕組みは、学校の実践をどう変えるのか?
- 学校と学校外組織は、どのくらい、どのようにつながるのがよいのか?
TA通信 mångata(モーンガータ)第6号(画像クリックで拡大します)
単元3 事例分析でカリキュラムを捉える
第12回 事例分析でカリキュラムを捉える①:子どもの経験を学びにするプロセスを教育実践史で読み解く
概要
この回では、過去の教育実践を実践史として読み解き、外国につながる子どもの生活・ことば・文化がどのように学びになったのかを考えます。
日本語、多言語・多文化、学校全体、学校外連携の4つのアプローチを用いて、子どもの経験がカリキュラムになる過程を分析します。
過去の実践を、今の学校が何を引き受けるべきかを考える手がかりとして扱います。
この回で考える問い
- 子どもの生活、文化、家族、感情は、どのように学校の学びになっていたのか?
- 日本語や母語の学びは、子どもの自己理解や友だちとの関係をどうつくりなおしたのか?
- 4つのアプローチは、実践の中でどのようにつながっていたのか?
- この実践は、今の学校・行政・制度に何を問いかけているのか?
第13回 事例分析でカリキュラムを捉える②:外国の人が少ない地域の事例から学ぶ―組織づくりは骨格づくりか、血流づくりか?
概要
この回では、外国につながる子どもが少数散在する地域の事例から、学校や地域がどのように受け入れ、育てていくのかを考えます。
専門的な日本語指導体制が十分でなくても、学校や地域の関係が子どもの成長を支える場合があります。
組織やカリキュラムを、計画された骨格としてだけでなく、人や場が動きながらつながる血流として捉え直します。
この回で考える問い
- 日本語指導の専門体制が十分でない地域で、子どもの成長はどのように支えられるのか?
- 子どもの受け入れの成功は、本人の性格、生徒のやさしさ、学校のあり方のどこに支えられているのか?
- 少数散在地域では、4つのアプローチはどこに現れているのか?
- 組織やカリキュラムは、計画的な「骨格」と即興的な「血流」の関係としてどう捉えられるのか?
TA通信 mångata(モーンガータ)第7号(画像クリックで拡大します)
上のサムネイルをクリックで元ページに移ります















